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不妊の検査まとめ。産婦人科でもらったパンフレット3冊分をまとめました

産婦人科検査

稽留流産の手術後、半年以上経っても妊娠しないので、病院で検査してもらうことにしました。

その時に不妊に関するパンフレットを3冊いただきました。

パンフレット
  • 赤ちゃんがほしいあなたへ 知っておきたい、不妊の基礎知識
  • 不妊症の検査を受けられる方へ Infertility & Checkup
  • 「赤ちゃんを欲しい」とお望みの方へ ~検査・治療などのご紹介~

自分の知識を深めるためにも、その3冊の内容をまとめておこうと思います。

今回は不妊の検査についてまとめます。

不妊の検査

不妊の治療を行うためには、まずその原因を明らかにする必要があります。
しかしながら、複数の原因が組み合わさっている場合もしばしばあり、一つの検査結果で原因が完全に判明するわけではなく、いくつかの検査を受けて、原因を明らかにしていく必要があります。
また、検査の時期や内容は人によって違います。
何を調べる検査なのか、結果はどうだったかについて医師に確認してください。

女性が受ける検査

病院やクリニックによって検査の内容や進め方は違いますが、女性の場合は月経周期に合わせて検査が行われます。
初診は月経周期にこだわらず、思い立ったときに気軽に受診しましょう。

基礎検査

ほとんどの場合は、基礎検査でおおよその不妊原因が推定できます。
基礎検査には、次のようなものがあります。

問診(初診時)

まずはじめに体の状態を把握し、今後の治療方針についての話をします。
疑問に思ったことや希望があれば積極的に医師に伝え、納得して今後の検査や治療を受けましょう。

問診では月経のこと、妊娠歴、不妊期間、性交渉の回数について聞かれます。

基礎体温(主に初診時)

基礎体温グラフ

排卵の有無や排卵日の予測に有効な検査の一つです。
性ホルモンは、一定のリズムをもって分泌されており、正常月経周期の場合は、低温相と高温相の二相性を示します。
排卵障害がある場合は基礎体温が乱れてきます。
そして低温相最終日と尿検査や超音波検査などを組み合わせて排卵日が推定できます。
1周期だけでは特徴的なグラフにならなくても、3ヵ月ほど続けると自分なりのグラフのクセがあらわれてきます。
排卵日の特定だけでなく、体調管理の一環としても上手に利用しましょう。

<基礎体温測定>

  • 就寝時に婦人体温計を枕元に置いておき、朝、目を覚ましたらすぐに横になったままの状態で測りましょう。
  • できるだけ起床時間(測定時間)を一定にしましょう。
  • 毎朝正確に測った体温は、グラフにして記録しましょう。
  • 低温期から高温期に上がりはじめるころに排卵があります。
  • 1~2日測り忘れても、あきらめないで続けましょう。

<病院へ行く前の準備>

基礎体温表は、女性のからだのリズムやホルモンの状態を知るための重要なデータです。
毎朝の基礎体温だけでなく、月経周期や性交渉をした日、おりものなどの状態を記録しておきます。
できれば3ヵ月分(最低1ヵ月分)ぐらい記録しておくと診断に役立ちます。

<おすすめの婦人体温計>

オムロンヘルスケアのメーカー公式通販サイト【オムロンヘルスケアストア】

無料の専用アプリをスマホにインストールしておけば、この婦人体温計で基礎体温を測る度にデータを転送することができ、自動でグラフを作成してくれます。

尿検査(ホルモン測定)

尿中の黄体形成ホルモン濃度(LH)を測定し、排卵日を判定する検査です。
最近では、卵胞発育の指標となるホルモンの尿中代謝物(E3G)もあわせて検出することにより、月経周期中の妊娠の可能性の高い時期を予測することができるようになりました。

黄体形成ホルモン濃度検査薬は、ドラックストアなどで「排卵検査薬」として販売されています。

私が通っている病院では検査を外部機関に依頼しているため、黄体形成ホルモン濃度の検査をしても、結果が出るのに数日かかってしまいます。
そのため医師からも市販の排卵検査薬を使用するよう助言されました

超音波検査(主に初診時)

超音波検査

不妊治療ではとてもポピュラーで不可欠な検査です。
超音波を発信するプローベ(深触子:プローブとも)を膣の中に挿入し子宮の形、子宮内膜の厚さ、卵巣の卵胞の発育、排卵の有無を観察します。
卵胞は排卵期には2cmにまで発育し、排卵後黄体に移行します。
排卵誘発剤を投与している時などは頻繁に卵胞の発育を計測します。
子宮内膜の厚さは排卵期には8mm以上になります。

子宮頚管粘液検査(主に初診時)

排卵日が近づき、血液中のエストロゲンが増えると子宮頚管から分泌される粘液が増加してきます。
これは精子が子宮内に入りやすくする役割を果たしています。
そのため頚管粘液の量や質を調べることにより、精子が子宮内に入りやすいかどうかがわかります。

最初の診察で超音波検査をすることになり、診察台に上がりました。
その時先生が「粘液もきちんと分泌されてますね。この時期にこの量だと問題ありません。」と言いました。
これが粘液検査だったのだろうと思います。

血液・ホルモン検査(月経周期に合わせて)

女性ホルモンと周期

女性ホルモンは卵胞期・排卵期・黄体期などの月経周期によって、変化しています。
そこで各時期にあわせて採血をします。(私は3回採血しました)
女性の体内で分泌される各種ホルモンは排卵や妊娠に大きく影響しており、排卵や着床に問題がないか、排卵時期の予測などの判断材料になります。

測定の結果によっては採血した後にホルモン注射を行い、その30分~1時間後に再び採血をして、時間経過とともにどのように体内のホルモン値が変化するかを調べます。
それによって、ホルモン分泌が正常かどうか、排卵障害の原因が何かなどを調べます。

女性の性周期はいろいろなホルモンがお互いに協調し合って成り立っています。
月経になれば、まず脳下垂体から卵胞刺激ホルモン(FSH)が分泌され卵巣の卵胞が発育します。
卵胞からは女性ホルモンである卵胞ホルモンが分泌されます。
卵胞が充分発育しますと、今度は脳下垂体から黄体化ホルモン(LH)が急激に分泌され排卵が起こります。
その後、黄体に移行し黄体ホルモンが分泌され妊娠の準備がなされます。

血液検査ではこれらの女性ホルモンの値を調べます。

私の場合、血液検査時に、女性ホルモンの値の他にも、甲状腺ホルモンの値血糖値も測定し、それらが妊娠に影響していないかも確認してくれました。

卵管疎通性検査(月経周期に合わせて)

専用の注入器で卵管に空気や水を注入して卵管がつまっているかどうかを調べる検査です。
造影剤を用いて撮影を行うと卵管の疎通性だけでなく、子宮の形や大きさ、卵管の走行までわかります。
この検査により、癒着していた卵管が開通して妊娠したという例もあります。

超音波造影検査

カテーテルで造影剤を注入しながら、超音波を発信するプローブを膣に挿入し、モニターで確認します。
X線を使わず、短時間(約10分程度)で受けることができます。

  • 以前、超音波検査用の造影剤を投与されたとき、アレルギー様反応を起こしたことがある方は、医師に申し出てください。
  • 検査中や検査後に何か普段と違う症状があらわれたら、医師にお知らせください。
X線子宮卵管造影検査
X線子宮卵管造影検査

シリンジまたはカテーテルを膣に挿入して造影剤を注入した後、レントゲン撮影をします。
より詳しく子宮・卵管の状態を確認することができます。

  • ヨードアレルギーの方は医師に申し出てください。
  • 検査前3時間は絶食してください。
  • 撮影当日は入浴、性交は避けてください。
  • 検査後は安静にしてください。
  • 翌日にも撮影が必要な場合があります。

性交後試験(フーナーテスト)

精子と頸管粘液の相性をみる検査であり、男性の協力が必要です。
排卵日頃に性交をし、病院に来て、注射筒で頸管粘液を膣・頸管・子宮内から採取して、動いている精子の有無を確認する検査です。
精子が受精可能な場所まで移動できるかを判定します。
場合によっては、複数回行うこともあります。
頸管粘液の中に精子が十分入っていれば合格ですが、その精子が動いてなかったり精子の数が少ないと不良と判定されます。

不妊検査のスケジュール

精密検査

不妊の基礎検査で異常や疑いが認められた場合、必要に応じて行われる検査には以下のようなものがあります。

腹腔鏡検査

腹腔鏡検査

おへその下に小さな穴を開けて、そこから腹腔鏡(ラパロスコピー)を入れて、おなかの中の様子を観察する検査です。
子宮内膜症などの内診や超音波検査ではわからない子宮や卵管の詳しい状態がわかります。
全身麻酔をかけて行うので、入院が必要です。

子宮鏡検査

子宮鏡検査

子宮腔内に内視鏡(ファイバースコープ)を挿入して、子宮内の様子をモニター画面で観察する検査です。
筋腫やポリープなどがあった場合、その場で切除することも可能です。

抗精子抗体検査

免疫学的検査のひとつで、女性が受ける血液検査です。
いつでも受けることが出来ます。
女性の身体に抗精子抗体があると精子を異物とみなして、精子の動きを止めたり受精を妨げたりしてしまいます。

ホルモン負荷検査

基礎検査のホルモン検査や基礎体温に異常がある場合、さらに詳しく検査します。

その他の検査

上記以外にも卵管鏡、染色体検査などの精密検査があります。

男性が受ける検査

男性の場合は、精液検査から始めます。
精液検査は、不妊専門のクリニックや泌尿器科、または婦人科でも受けることが出来ます。
病院によっては、ふたりで一緒に受診することも可能です。

初診時に受ける主な検査

精液検査
  1. 問診
  2. 視診・触診
  3. 精液検査
  4. 血液検査
  5. 尿検査

精液検査でわかること

  • 精液の量(正常値:1.5ml以上)
    正常値未満の場合は精液減少症か逆行性射精(膀胱内に射精)が疑われます。
  • 精液の外観(正常:乳白色、不透明)
    透明の場合は無精子症が疑われます。
  • 精子濃度(正常値:1500万/ml以上)
    正常値未満の場合、乏精子症です。
    精液中に1個もない場合は、無精子症です。
  • 精子運動率(正常値:40%以上)
    運動率が低い場合、精子無力症です。
  • 正常形態精子率(正常形態:4%以上)
    正常形態精子が少ないと受精率が低下します。
  • 白血球数(正常値:100万/ml以下)
    正常値以上の場合は、慢性前立腺炎などの感染症が疑われます。
  • 精液検査は、2~7日禁欲した後に行います。
    原則的には採精室で専用の容器に射精します。
    精液を調べることに抵抗を感じるかもしれませんが、不妊原因を確かめるためには必ず行う検査です。
  • 検査の時期により結果に変動がありますので、数週間の期間をあけて数回検査することをおすすめします。
  • 治療方針決定について使用すべき基準であり、妊娠できるかどうかの判断はできません。

必要に応じて行われる検査

精液検査の結果が思わしくない場合は、詳しい検査を行います。

  • 内分泌検査
    各種ホルモンを調べます。
  • 染色体・遺伝子検査
    精子数が極端に少ない場合や無精子症の場合に行うことがあります。
  • 精液培養検査
    精液中に白血球が多く認められた場合に行います。

不妊の原因がわかったら

  • 不妊の原因がわかったら、医師より治療法についてお話があります
    わからないことがあれば、医師や看護師に聞いて、心配や不安を解消しましょう。
  • 不妊の検査や治療はここ数年で格段に進歩しています
    積極的に検査・治療を受けることで、妊娠の可能性はずいぶんと高くなります。
  • 不妊治療の期間は数ヶ月から数年にわたる場合までさまざまです
    医師と相談しながら根気よく取り組みましょう。
  • 検査・治療法によっては保険がきかず自己負担になるものもあります
    前もって治療費について医師に相談されるのがよいでしょう。









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mizuki
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